元ITインフラ系エンジニアの日記

元ITインフラ系エンジニアがITのことや投資のこと、コンサルのこと等を綴ります。

売買_2

 「儲けが出るのは買ったときで、売ったときではない」

ロバートキヨサキ(金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント)

 

 株式投資において、損切りは唯一、自分がコントロールできることだ。が、コントロールできるといっても、「完全に」ではない。ストップ安となり、一日中寄り付かないこともある。買い手がいなければ、売ることはできないのだ。

 私は信用取引を禁じているので、常に「買い」から入ることになる。すなわち、私の対極には「売り」手がいることになる。彼はなぜ売ったのだろうか。損切りか、急にキャッシュが必要になったのか、デイトレで自分の設定ラインから乖離したからか、理由はわからない。

 「買い」の前に私ができることは、

  1. 定量的な視点で問題はないか
  2. 定性的な視点で問題はないか
  3. 成長は何年続くと考えているのか、またその根拠は
  4. どのタイミングで売るのか

 といったことで、これをきちんと明文化しておくことが大事だ。

 

 「定性的な視点」、これはどのように鍛えればよいのだろうか。1000本ノックをするにしても、いったいどこから手をつけたら良いのか。最近読んだこの本では、こう書かれていた。

「数字の背景を考え、取材する」

 

 

 「数字の背景」とは売上が伸びた理由、設備投資した理由、といったことだろう。

 

手探りの状態だが、

  1. ビジネスモデルの枠組みを学ぶ
  2. 保有銘柄を定期的に何度も見直す
  3. 疑問点は言い訳せずにIRに問い合わせをする

といったことを地道にやって行くことが、今の自分に必要だと思う。 

売買_1

 リンチ基準と勝手に命名しているエントリー基準がある。Webで検索すると、「リンチ指数」という呼んでいるサイトが多かった。計算式はググればすぐに出てくるが、一応書いておく。

 (成長率+配当利回り)÷PER

 

 同じような式で、PEGレシオという指標がある。こちらの計算式は以下の通り。

PER÷成長率

 

 検索してたどり着いたサイトでは、「どちらもほぼ一緒で、配当利回りを考慮するか否かの差しかない」と書かれていた。これの意味するところは?

 前者では成長率をPERで割っていて、後者ではPERを成長率で割っている。要するに逆数の関係なのだが、分母と分子が異なるということは何を意味しているのだろうか。

 

 その答えに行く前に、式に使われている項目について確認する。

 PERは株価をEPSで割ったもの(PER=株価÷EPS)だ。分母に来ているEPSは、純利益を発行株式数で割ったもの(EPS=純利益÷発行株式数)だ。つまりEPSは1株あたり純利益となる。

 このEPSは

  1. 全額配当に回す
  2. 全額内部留保(再投資)に回す
  3. いくらかは配当に回し、いくらかは内部留保(再投資)に回す

 といった使い方がある。

 

 株価はEPSとPERを掛けたもの(株価=EPS×PER)だ。PER=1のとき、株価=EPSとなる。上場している株式は競争売買なので、売り手から見ると、PER=1よりもPER=2、PER=2よりもPER=3、…とより高値を付けた価格から売っていきたい。買い手からみると、PER=10よりもPER=9、PER=9よりもPER=8、…とより安値で買いたい、といったことになる。

 このように、会社の稼ぎ出す利益の何倍まで出せるのか、ということを皆で頭をひねり、売買している。

 

 PERは期待度と言える。何に対する期待かというと、企業の成長性ということになる。リンチ指数もPEGレシオも過去の成長率と期待度を比較し、その度合いを定量的に見ている。

 

 成長率は過去の事実、PERは将来への期待となる。当然、PERは誤っていることがある(その場では正解でも、後になって行き過ぎていたと言われることがある)。つまり、これだけを以って、株価が割安か割高かを判断するのは危険だ。

 

 定量的な視点に加えて、定性的な視点も必要になる。リンチの言葉を借りれば、「成長ストーリ」ということになる。

 バリュー投資では、この「定性的な視点」こそが腕の見せ所となり、私が怠ってきたことである。

 ではこの視点をどのようにして鍛えるのか。

投資の基礎体力をつける_2月決算その2

投資は200%自己責任で

2795 日本プリメックス

「H30_3 3Q」

売上高:+4.9%

純利益:+8.2%

予想EPS:69.11円

 

・メモ

 急成長は過去を見てもないが、着実に成長している。ミニプリンタの需要について、電子マネーやカード決済、最近では仮想通貨といったペーパーレスな決済方式が主流になるかと思ったが、どうやらまだならないようだ。相変わらずコンビニやガソリンスタンドではレシートが出される。

 低成長株の筆頭と言える。

 

3677 システム情報

「H30_9 1Q」

売上高:+33.2%

純利益:+3.6%

予想EPS:50.7円

 

・メモ

 大手SIerの下請けのみではなく、直接契約もある。下請けは約4割。

 CMMI取得などで技術力のアピール。

 システム開発だけでなく、PMPCMMI研修も実施。自己資本比率が60%台だが、ROE高い。

 

3712 情報企画

「H30_9 1Q」

売上高:+9.5%

純利益:+11.1%

予想EPS:179.11円

 

・メモ

 保守案件が6割。下請けではなく、自社のパッケージを持っているシステム屋は強い。OS入替の時などに特需がありうる。

 

4792 山田コンサルティング

「H30_3 3Q」

売上高:+17.5%

純利益:+13.5%

予想EPS:97.43円

 

・メモ

 働き方改革、企業型確定拠出年金でのコンサル引き合いが増加。借り入れ無し。

 

6643 戸上電機

「H30_3 3Q」

売上高:-3.7%

純利益:-17.8%

予想EPS:307.89円

 

・メモ

 電力向け4割だが、設備投資に消極的なため、厳しい状況。最終は売上高-6.2%、純利益-44.1%となる予定。今期の減益が一時的なものなのか、来期の業績予想がどうなるか、最終決算と説明資料を待つ。

7419 ノジマ

「H30_3 3Q」

・前年同期比

売上高:+15.7%

純利益:+33.5%

予想EPS:216.28円

 

・メモ

 業績は良い。借り入れは相変わらず多い。NiftyISP事業とWeb事業を分離し、Web事業を分社化した。

 ISP事業はもはや期待できないということだろうか。借入金によって他社を買収し、今の所成長している。地元企業なので応援したいし、このまま成長が続けば大化けするかもしれないが、これ以上お金を突っ込む気にはなれない。

 

7148 FPG

「H30_9 1Q」

・前年同月比

 

・メモ

 リース組成金が増加。組成のために社債発行。

 資本の逆回転に注意。今年の配当金を受け取り、一部を売却すれば元は取り戻せるので、その後はずっとホールド予定。

 

7837 アールシーコア

「H30_3 3Q」

売上高:-0.9%

純利益:-57.9%

予想EPS:109.38円

 

・メモ

 最終着地は売上高+10.1%、純利益+20.2%予想。ブランド定着を図る。既存顧客の囲い込みと新規顧客の開拓を直営拠点の拡大で図る。

 

9622 スペース

「H29_12 4Q」

売上高:+3.1%

純利益:+14.8%

EPS:103.09円

CF:+、+、−

 

・メモ

 来期は減益予想。PERは12〜16倍で動く。今は15.78倍。利回り良い。今後、成長を加速させる何かが出てくるのか??

投資の基礎体力をつける_2月決算その1

投資は200%自己責任で

決算メモ

1716 第一カッター興業

 「H30_6 2Q」

・前年同期比

売上高:+33.7%

純利益:+51.3%

予想EPS:182.23円

 

・メモ

H29度、H30_6 1Qでは減額予想だったが、今期になって増額。決算短信では直近からの業績予想変更が無しとなっている。

事業環境としては、東京五輪、首都高の改修、ビルの免震工事などで明るい材料が多い。

ROEは10%台をキープしているが、右肩下がり。今期決算で割るようなら、ポジションを考え直すべきか。

 

1723 日本電技

 「H30_3 3Q」

・前年同期比

売上高:−20.4%

予想EPS:250.87円

 

・メモ

前期が良すぎた。

無借金、増配傾向は良い。PER12倍、7〜10倍になったところで買い増す。

 

1737 MESCO

 「H30_3 3Q」

売上高:+22.7%

利益 :+34.7

予想EPS:116.64円

 

・メモ

最終着地は売上高:+20.2%、純利益:−4.5%。

エンジニアリング事業:81%、パイプ・素材事業:19%(前期)

マクロの公共事業、設備投資に左右されるが、今のところ順調。減配する予定。

 

1770 藤田エンジニアリング

「H30_3 3Q」

売上高:+13.8%

利益 :+112%

予想EPS:112.14円

 

・メモ

従業員の不正(7年前から実施していた)が発覚、HPに一時的に掲載があったが、現在はリンクが消えている。

 成長率、配当性向も良し。

 

2362 夢真ホールディングス

「H30_9 1Q」

・前年同期比

売上高:+34.5%

純利益:+124.5%

予想EPS:38.89円

 

・メモ

PER38倍は高すぎる!一部売却で、元本を回収した。

配当利回りは高いので、あとはこのまま気長に持ち続ける。仮に0円になっても損はなくなったので、気が楽になった。

2674 ハードオフ

「H30_3 3Q」

売上高:+2.1%

純利益:−13.6%

予想EPS:77.87円

 

・メモ

配当継続、成長鈍化。配当をもらいつつ、出口を検討するべきか。

 

雑多なメモ

 『マネーの公理』を読み返した。公理は賭けに出るときと降りるときに背中を押してくれる。

 

 誰でもそうかもしれないが、私は損が嫌いだ。回避したいと思っている。そのため、慎重に立ち回るべきなのに、欲に弱い。「欲しい!」と思った株は大して調査せずに、というか買うことを前提に調査をし、そこそこやったところで買ってしまう。

 これまでは上げ相場だったので、Buy&Holdで寝てれば儲かる状況だった。しかし、2月頃からは違う。

 入り口の審査が甘く、出口を考えずに買う。まさにカモのやることだ。これを修正しないことには、次の(もしかしたら今の)下げ相場で、これまで入金したお金と儲けを吹き飛ばしてしまうかもしれない。

 「投資は余剰資金で、失っても良いお金でやりましょう」という文言をそこかしこで見かける。ここのところ思うのは、「失っても良いお金」は無いということだ。雨の日も雪の日も会社へ行き、労働の対価として得たお金、市場から得たお金、どちらも大事なお金だ。

 「ドブに捨てたと思って」という言葉で自分を騙していた。一度手に入れたお金を全て失うなんて目に会いたくない。失いたくないから、損切りをして少しでも手元に残す。100万円投資して0円になった時と、10万円になったときとでは天と地との差がある。10万円あれば何かの株を一単元、買える。0円になってしまったら、種銭作りから始めなければならない。

売り時

1月来、売り時について考えていた。気がついたら2月になり、がくんと日経平均が下がった。私の保有銘柄も例に漏れず、その影響を受けた。

幸い、買値が低かったため含み損になった銘柄は少なかった。

 

今年に入ってから購入した、システム情報と戸上電機が含み損、店舗拡大による販管費が利益を圧迫しているハードオフも含み損、広告システムの切り替わりに遅れをとったレントラックスが含み損となっている。

 

レントラックスはストップ安まで下がった。そのショック+成長性に疑問符がついたことによる株価の低迷を理由に損切りした。

 残りの銘柄は、財務基盤は問題ないと見ているのでじっくり持ち続ける予定だ。

 

含み益だった銘柄のうち日本エスコン夢真HDは売却した。これは本多静六式の「二割利食い、十割益半分手放し」に倣った。今回はどちらも十割益半分手放しとなった。

あとはNISAで配当非課税の恩恵を受け続けるだけだ。

 

現時点では、「買いのルールはリンチ式、売りルールは本多式」とすると良さそうな気がする。

アナログ

今月頭からルーズリーフに投資記録をつけるようにしている。ちょうど四半期決算が出揃う時期だったので、ブログ記事にしていた銘柄チェックも手書きした。

 

仕事でもノートは手放せない。PCのテキストエディタにメモを残す人もいるけど、私は手書きで残している。打ち合わせの議事録はPCにとっているけど。

 

家計簿も、日々の支出はノートに残して、それをgoogleスプレッドに転記している。二度手間だけど、PCを起動せずにパッと記録しておけるのが利点だと思う。

 ブログで残すことで過去を振り返ることができるが、うまく文章にできなかった考えを見返すことができる点も、手書きの利点だと思う。

2018年2月資産状況

実績

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総評

 前月比マイナス60万円近くとなった。前月までの調子が良すぎたのだろう。

 現金比率は前月と変わらず25%くらいだ。家計簿のところで、天引きしたお金をゆう貯にいれると書いた。証券口座に入れると、買いたくなってしまって現金ポジションを保てないからだ。

 2月はレントラックス、夢真HD、日本エスコンを一部、または全部売却した。それぞれの理由については別の記事でまとめる。

 

 ここのところ仕事が忙しくてブログを書く時間が取れなかった。記事にはまとめてないが、決算短信をみた所見はルーズリーフに記している。数値はPCで見るのだけど、記事にする前の雑多なメモとしてはやはり紙が便利だ。