彼を知り己を知れば百戦危うからず
2014年から投資を始めた。これまでチャイナショックやギリシャショック、ブレグジットなどがあったが、基本的には上げ相場が続いてきた。上げ相場で儲けることは簡単だ。何も考えずにBuy&Holdしていれば良い。一時的な調整があったとしても、楽観的に待つことができる。
これまで、基本的にはBuy&Holdしようと思っていたが、何度も損切りしている。個別銘柄のBuy&Holdは、私には向いていないということだろうか。
否、思考停止してBuy&Holはできないという方があっているだろう。
最近よく考えていることは、下げ相場で如何に損失を抑えることができるか、である。生き残るためには下げ相場での身の振り方を学んでおかなければならない。
『投資で一番大切な20の教え』や『マネーの公理』、『ゾーン「勝つ」相場心理学瓊入門』、『まぐれ』といった本を読むと、リスク管理が生死を分けることがわかる。
絶対値でリスクを管理する
「リスク」とは何よりもまず、資金を失う可能性である。
(『投資で一番大切な20の教え』p72)
私は総資産の8割を投資に向けている。何割が適正かは個人の性格、生活環境によって異なると思う。「8割」という数字に根拠はない。2014年に開始してから月々の天引きとボーナス積み立てをしていたらこうなったというだけだ。
今年に入ってから、1銘柄につき100万円まで、というルールが頭の中にある。何か具体的な根拠があるわけではない。何となくだ。
何となくだが、100万円と言えば総資産のおよそ1割だ。最悪、1割を失うくらいなら致命傷にはならないと思う。また、0円になる前に損切りできれば100万円まで行かなかったからセーフ!といった考え方もできるだろう。
ただし、100万円を10銘柄に分散しても全てが下がれば1000万円失うことになる。
総資産の8割を投資に向けている。これを全て失うのは、正直、受け入れ難い。
かといって、5割か3割に落とす、という判断にはならない。リターンを得るためには、それなりの金額を投じなければならない。
規律が身を守る
責任を取る
Taking Responsibility
(『ゾーン「勝つ」相場心理学』マーク・ダグラス p75)
投資のパフォーマンスは運の要素が圧倒的に占めている。一回一回のトレードはランダムな結果となる。そうであれば、ある投資で失敗したとしても「運」のせいにして次へ進む事が正しいように思える。
しかし、これが大きな過ちなのだ。「運」のせいにしていると、含み損の時
「今は運が悪いから、その内、運が良くなって買値まで戻ってから売ろう」
と考える。逆に含み益の時に
「今は運が良いから、いまの内に売っておこう」
と考える。こういった考え方が典型的なコツコツドカンという結果につながっているのだと思う。
同じく「運」の要素が非常に強いカジノやポーカーのプロたちはどうしているか。彼らは一回一回の結果がランダムになるが、ある優位性にしたがって行動すれば長期的には一貫した結果を得る事ができると知っている。
そのため、引き際を知っている。損をしていようと関係ない。引くときは、引く。これは勘で判断するのではなく、自分の中にある「規律」に従っているのだ。自分自身に責任を持って判断し、行動する。そして結果を受け入れる。
これが破産から逃れ、相場に残り続けることにつながる。