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ITインフラ系エンジニアの日記

ITインフラ系エンジニアがITのことや投資のことなどを綴ります。

IPO投資をしない理由

金融機関に勤めていた友人に株式投資を始めるつもりだと相談した時、IPO投資を勧められたことがある。

 

曰く、「IPO投資は抽選だけど、上場したその日のうちに売れば8割方勝てる。しかも大きく勝てる!」とのことだった。

 

なんだか胡散臭いし、ギャンブルっぽいなぁと思ったのでアドバイスに感謝だけしてIPO投資はしていない。投資を始めて一年、シロウトに毛が生えた程度の知識ではあるが、改めてIPO投資をしない理由をきちんと整理する。

 

IPOとはInitial Public Offering の略語で、日本語では「新規公開株」となる。未上場だった会社が東証やマザーズなどの市場に上場(株式公開)することを指す。

一般的に、IPOと言えばIPO投資を表すようで、「新規公開株を上場前の公開価格で購入する権利を獲得し、上場日に初値で売って差額を儲ける」という投資法である。

 

具体的には、以下のような流れだ。

  1. A社が来月東証一部に上場することを発表する。
  2. 証券会社を通じて、A社の株を上場前に購入する抽選会に応募する。
  3. A社の株を公開価格(500円/1株)で100株購入する権利を得る。
  4. A社の株を50,000円(500円×100株)分購入する。
  5. A社が上場した初日の初値(600円)で100株売る。
  6. 差額の10,000円が儲けとなる。

流れを書いていて、「運に頼り過ぎだろ」と感じた。

まず、抽選会で当選しなければならない。これは投資家自身にはどうしようもない。もしかしたら、資産が1億円を超えていれば優先してもらえるなど、何らかの措置があるかもしれないが、IPOで儲けようとしている投資家がそんなに資産を持っているとは考えにくい。

 

次に「初値が公開価格を上回る」ことが大前提である。過去のデータを見るとほとんどの場合、初値が公開価格を上回っているようだが、二匹目のどじょうがいつでもいるとは限らない。

仮に下回ってしまった場合、これも過去のデータを見ると、IPO銘柄は長期にわたって株価が下落してしまっている。立派な塩漬け株の出来上がりだ。つまり、初日に何がなんでも売らなければならない可能性が高くなる。

 

IPOでは

  • 初値が公開価格を上回らなかった時
  • 初値で売れない時

に損をする。「次の高値まで待っていればよい」という意見があるだろう。確かにその通りだが、IPO銘柄は将来の株価を特に読みにくい。

 

なぜなら、有価証券報告書など、会社の業績に関する情報を入手できない可能性が高いからだ。未上場企業の業績を調べるのは骨が折れる。会社のHPで公開していないことがほとんどであるため、別の方法で情報を入手しなければならない。

 

また、株価は業績と人気によって決まる。IPOの場合、業績には目をつむり、成長性・将来性という名の「人気」によって株価がつり上げられている。

 

さて、IPOを行う会社はベンチャー企業であることが多く、

  • 上場後も急激な成長を持続できるのか
  • 最低限、上場後も成長を継続できるのか

という点が非常に重要となるが、IPO投資を行う人たちはこういったところをどうやって調べているのだろうか。私にはわからなかった。むしろ、IPO投資をする人たちはそういったことを考えず、

  • IPOは8割くらいは勝てるんだ!
  • 成長性なんて関係ない!注目されているからこれでいくぞ!
  • 抽選に当たるだけで嬉しい!

といった理由で行っているように感じる。

 

IPOにおいて重要なのは、企業にとっても投資家にとっても証券会社にとっても「どれだけ市場に注目されているか」ということである。

 

こんな人気投票にお金を賭ける気にはなれないので、IPO投資は行わない。