著者は主としてインデックス投資家の間で人気がある。インデックス投資を解説しているブログには必ずと言って良いほど、名前が出てくる。
また、以下の著者のコラムはインデックス投資に限らず、投資全般で非常に参考となる。特にリスクの考え方、計算方法が非常にためになった。
本書では、投資を行うにあたって金融機関の言うことや巷にあふれている「確実に儲かる方法」を鵜呑みにせず、疑うことが自分の資産を守る第一歩である、と何度も主張されている。金融機関の甘言に惑わされず、自分の頭で冷静に考えることが重要だ。特に次のことを忘れてはいけない。
・リスクとリターンは具体的な数字でどの程度か
・コストは具体的にどの程度か
・その商品を両親に説明できるくらい理解しているか
上記三点をきちんと営業員に質問し、解答が明快で納得できるものであるかを確かめるべきだ、としている。もし答えが曖昧で、今ひとつ納得できなかった場合、それがどんなに魅力的に見えても手を引くべきだ、とアドバイスしている。
その通りだと思う。
本書には具体的な問いかけが20個ほど並んでおり、一つひとつを自分で考えることで非常にためになった。これから投資を始めようとしている人、すでにやっているが思うようなパフォーマンスが出ていない人、におすすめだ。
繰り返しになるが、重要なのは
「リスクとリターン、コストを明確にすること」
「コストを軽く見ないこと」
「自分の頭で考えること」
である。