本記事は、『ザ・パニック』の「教訓」に記載されている「危機をあおるリーダー」について整理したものだ。
リーダーシップにおける過ちも危機に対してひ弱な経済環境を作り出してしまう。
1907年の場合、セオドア・ルーズベルト大統領は「巨富の悪人たち」を司法省とシャーマントラスト法で激しく非難した。
市場は政策のブレに敏感に反応し、誰もが投資に対して及び腰になってしまった。
【私の見解】
経済危機が起き、パニックがひろがると
「一部の金持ちが儲けている」
「金持ちの富を貧乏人に分配しろ!」
といった声が大きくなる。
実際は金持ち(投資家や経営者)ほど大きな痛手を被っているのにも関わらず、だ。
そこで一国のリーダーが世論に押されて過った政策をとってしまうと、パニックは一時的に収束し、リーダーの支持率は回復するかもしれないが、経済危機は解決しない。
危機がおきたときこそリーダーは冷静に、正しい対応を取らなければならない。しかし、民主主義である以上、世論を無視することはできない。したがって、国民一人ひとりの知識や振る舞いが重要となる。