【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める!
- 作者: 高橋洋一,
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今年初め、フランスの経済学者トマ・ピケティが『21世紀の資本論』という本を書き、世界中で話題となった。
日本にも来て多くのメディアに出演し、本の内容以外にもアベノミクスについてコメントを求められていた。彼は金融政策については良い評価をしていたが、消費税増税については否定的な評価をしていた。
ピケティの『21世紀の資本論』に何が書かれていたのかと言うと、「歴史的なデータを追うと、資本主義の社会では格差は広がっていく」というシンプルなものだ。ピケティ以前、ノーベル経済学賞を受賞したクズネッツの理論では「資本主義が成熟すると格差は縮小する」というされていたが、より広いデータを追いかける事でひっくり返した。
本書では分厚い『21世紀の資本論』に挿入されている図(グラフ)を示しながらピケティの主張を解説している。
それぞれの図の解説も丁寧で、経済学の基礎を知っていれば十分に理解できる内容だった。
最終章に書いてある一文は経済に興味の無い人にもぜひ読んでもらいたい。
『21世紀の資本』で、ピケティは多面的に格差を論じた。(中略)今後、私たちの社会はどんな変容を遂げていくのか。
それは私たち一人ひとりの考え方にかかっている。
「経済のことはよくわからないと言って済ましてしまうのは安易すぎる。他人任せにしてはいけない」
ーある一般向けの講義のなかでピケティがこう話したように、個人個人が正しい知識をもって、社会について考えていくこと。
こうした主体性こそが、この格差社会を変えていく原動力となるのである。
(p159~160)
日本は民主主義国家であるため、国民一人ひとりが正しい情報に基づいて意見を持つ事が重要である。関心を持てば自分の生活が必ずしも楽になる者ではないが、無関心になってしまってはいつまで経っても良くならない。
「格差はいけない」「新自由主義が〜」「大企業ばかり優遇する」と文句を言っていても仕方が無い。じゃあどういう社会が良いのか、どうすればそういう社会になるのか、を真剣に考えなければならない。
今の時代はブログやTwitterで自分の意見を発信したり、ネット署名で自分の意見を表明できる。選挙に行くだけが民主主義ではない。
各省庁や警察、消防などではたいていHPに問い合わせフォームがある。そこに意見を書いたり、以下のネット署名サイトで意思表示ができる。
ちなみに、私は消費増税に反対なのでここに署名した。