2年ほど前から周囲で結婚する人が現れ始め、去年から同期も結婚する人が出てきている。現在はまさに結婚ラッシュの真っ只中である。
おめでたいことであるし、少子高齢化・デフレが進む日本においては結婚し、子供を産み、多いに消費し、次世代を育てる世帯が増える事は大歓迎である。
ただ、ほぼ毎月結婚式が行われるとなると、頭を悩ますのがご祝儀だ。
友人の結婚式に出すご祝儀の相場は3万円と言われている。諭吉先生3人である。私の家賃のおよそ半分である。月給の約15%である。これが何回も続くとかなり痛い。
また、披露宴に招待されなくとも、二次会などに招待される事もある。都内で行われると男性7〜8千円、女性6〜7千円とこちらも痛い。交通費と合わせるとおよそ1万円かかる。
ネットでご祝儀について調べると、同じように頭を悩ませている人はやはり多いことがわかる。そしてその中には、なんと借金をしている人がいることがわかった。
あるいは、相場の3万円が準備できずにどうしたらよいか知恵袋で相談している人もいる。
ネット上の事なので、嘘や冗談である可能性は否定しきれないが、もし本当であればなんて愚かな事なのだろうか。
無い袖は振れない。
分相応の支払いをする。
こういった簡単な事がなぜできないのだろうか。
見栄、世間体が原因なのだろうか。まったく愚かである。見栄を張って、世間体を気にして、恥をかく事を恐れて借金をする。そして生活苦に陥る。
なぜ一時の恥を受け入れて、
もうこんな惨めな思いをするのはたくさんだ!ポンッと3万円お祝いに出せるようになるぞ!!
と考えないのだろうか。あるいは、
ご祝儀に値段は関係ない。大事なのは気持ちだ。お金で気持ちを表せないから、手紙を送ろう。
など、誠意や祝福の意を表現する発想に至らないのか。
私は披露宴の招待に預かった際は、ご祝儀は一律1万円としている。二次会は持病の為、欠席するようにしている。二次会だけの招待の場合はよっぽど仲が良く無ければ欠席するようにしている。会社の名前しか知らない同期の二次会には行かないようにしている。
以前、友人にご祝儀について相談された時、1万円にしていると伝えると、友情が終わるのでは?と心配された。たった1万円で終わる友情であればそれまでである。
幸いな事に(?)、現在のところ付き合いが悪くなった友人はいない。
こんなことで借金をしてたまるか。自分の生活を苦しくしてたまるか。見栄を張れない、気軽に3万円出せない自分を呪い、明日への糧にできない人がいることが不思議でならない。