元ITインフラ系エンジニアの日記

元ITインフラ系エンジニアがITのことや投資のこと、コンサルのこと等を綴ります。

働きながら株式投資をするなら優待族でも良いじゃないかな

優待族

優待族とは企業が株主に送る粗品(優待)を目的に株式投資を行う投資家のこと。

優待族と言えばこの人

桐谷さん

桐谷広人 - Wikipedia

たびたび雑誌で優待に関する特集が組まれる。

diamond.jp

優待狙いは投資ではない

株主優待を主目的とするということは、購入した株を最低一単元(あるいは優待の資格が得られる単元分)は永遠に所有し続けるということになる。
よって、値上がり・値下がりによる売却は無視。さらには配当利回りも無視。購入時に検討するリスクは倒産と優待廃止にのみ注目し、あとは如何にに底値で買うかということになる。
底値で買う理由は、スーパーでできるだけ安い食材を購入する理由と同じだ。どうせ同じ粗品を得られるなら少しでも安い方が良い。

優待狙い、これは「投資」というよりは「買い物」といった方がしっくりくる。

投資とは現金を資産と交換し、将来の値上がりに賭け(期待し)、資産を増やして行くことだ。優待狙いとなると前述したように将来の換金を想定していない。購入時に将来の株価予想を無視している。優待に飽きて売ろうと思った時、株価が上がっていたらラッキーと思うくらいなものだ。

これは専業投資家や早期リタイアを目指している投資家は決して採用しない手法だろう。資金の一部を優待株に投じることはあるだろうが。

また、優待株を買い集めてそれで生活して行こうなどと思っても、桐谷さんくらいの資金力が無いと到底実行できない。そのため、まさに余剰資金、ドブに捨てても良い金を「まぁドブに捨てるよりかは…」と思って株を購入するくらいにした方がいい。

株に対する見方が変わってきた?

さて、私は投資を始めた当初、株で儲けてサラリーマンなんて辞めてやるんだ!と思っていた。100万円を5年くらいで1億にして…などと穴があったらはいりたいくらい恥ずかしいことを平然と証券会社の営業員や知人に言っていた。

投資を始めてから1年半くらい経ち、今では

  • サラリーマンしながら株で1億儲けるって不可能だ

と現実を認識できるようになった。 今ではむしろ、サラリーマンも悪く無いな、と思うようになった。幸いにも今勤めている会社は世間ではホワイト企業だし、財務状況も悪く無い。給与には不満が無いと言えば嘘になるが、世間的に見ると年相応の金額を貰っている。自分のいる席も追い出されそうに無い。もちろん、今後のサラリーマン生活で何があるかわからないが、今は辞めないでこのまま勤め上げる人生も悪く無いな、と思っている。ネット上では早期退職してサラリーマン生活から足を洗った人のブログを見たり、早期リタイアを目指す人のブログをよく見ている。そのため以前は、

  • よーし俺も頑張って早期リタイアすんべ〜
  • 会社の給料を貰うよりも自分で、投資で稼ぐんじゃ〜

と思って自分を励ましていた。しかし、最近はインフレによる目減りがあるとはいえ、

  • いたずらに現金をリスクにさらしておくよりは、 節約に力を入れておくべきなのでは?
  • 元々無駄遣いしない性格なんだからそんなに気にすることなのか?
  • 毎年技術力を高めて昇級していけば給与は年々上がって行くから投資でそのリスクヘッジをするほどのリスクなのか?
  • 解雇のリスクって正直どれだけあるんだろう?
  • 解雇されても転職できるくらいの技術力を持っていれば良いんじゃないか?
  • むしろそっちを頑張るべきなんじゃ?
  • 仕事、そんなにつまらないか?5年目も終わりに近づいてきて、確かに同期よりは仕事を任されていないかもしれないけど、できることが増えてきていることは事実としてあって、別に今、不満は無いんじゃないの?

と考えるようになっている。 それならば、日々の生活にちょっとしたスパイスを加えるということで優待狙いで株を「購入」という考え方もありなのでは?もちろん、サラリーマンを辞めて一日中、本を読んだり囲碁をしたりして過ごす生活も憧れるけど、それは休日にできれば良いのかな、とも思う。

とは言え、市場はそんなことを気にしない

しかし、株式市場(に限らず資産市場)は冷酷だ。個人の事情や思いなんて無い。損も得も自己責任。どうして損をしたのか、得をしたのか誰も教えてくれない。全て自分で考え、結果を受け入れる覚悟が必要だ。損をした結果、得をした結果、私の人生がどうなろうと私以外は誰も責任をとらない。そういう世界だ。

戦時中だったか戦争前に国会議員の誰かが、

「国際社会は徹頭徹尾 、力の論理である!」

と言ったらしいが、まさに市場もそうだ。弱肉強食、機関投資家個人投資家もそれぞれの「金」を如何に増やすかを真剣に考え、弱者には徹底的に厳しく、絞れるだけ絞る、という世界だ。

そんな世界で、

「ぷるぷる、僕は優待族なんだよ〜いじめないで〜」

と言ったところで誰もそんなの気にしない。だから、本当に「日々の生活にちょっとしたスパイスを加えるということで優待狙いで株を「購入」という考え方」でやっていけるのか、という疑問もある。どうしたもんかねぇ。