読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ITインフラ系エンジニアの日記

ITインフラ系エンジニアがITのことや投資のことなどを綴ります。

桃太郎の1シーンを妄想

雑記

1

鬼ヶ島に上陸した桃太郎はさっそく名乗りを上げました。

「やぁやぁやぁ、遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ。我こそは大倭豊秋津島一の弓取り、桃から生まれし、桃太郎なり。民草に乱暴せし、憎っくき鬼めらをこらしめんとて、参上せり。であえであえ!」

鬼は桃太郎を見て思いました。

(桃太郎とはなんとも甘そうな名前、きっと弓の腕もたいしたことはなかろう。)

「わざわざ乗り込んで来るとは愚かなり!その首うちとって、皮をはぎ、食ってやろう!」

と言って鬼は近くにあった金棒を持ち上げ、「えいっ」というかけ声とともに地面につきたてました。すると地面は大きく揺れ、桃太郎はたまらず片膝をついてしまいました。

そして鬼は金棒を勢いよく桃太郎の頭めがけて振り下ろしました!お供の猿は思わず目をつむりました。

ガツンっと大きな音が鳴りました。恐る恐る猿が目を開けると……

「痛ぇ!畜生!」

と鬼が叫んでいました。

鬼は両手で右目を抑えています。よく見ると目がくりぬかれていました。鬼はキッと左目で空をにらみます。その先には鬼の右目を咥えた雉がいました。雉はくちばしをひょいっと上に向け、咥えていたものを丸呑みにしました。

「生き馬の目を抜くという言葉があるが、きっと鬼の目を抜いた者は古今東西、わし以外にはおるまい!」

雉は得意そうに嘯きました。元々赤かった鬼の顔は、ますます赤くなり、まるでマグマのように赤黒くなりました。

「"きじ"のくせに"わし"とはこの大ほら吹きめ!今に目にもの見せてやる!」
「無い目でどのような目を見せてくれるのか!」

きじはさらに調子に乗って、ケラケラと笑いました。

「ええい、卑怯な奴!降りてこい、その頭、かち割ってくれようぞ!降りてこい!」

鬼は悔しそうに地団駄を踏みました。雉はゆうゆうと空を飛んでいるのでした。

(おしまい)