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先日、職場でハラスメントについて話し合う機会があった。
課員が20名近く居るので4グループに分けて話し合いを行った。とりあげたハラスメントは「パワハラ」と「セクハラ」だ。
以下、それぞれのケーススタディを記載する。もし興味があればこの機会に考えてみてはいかがだろうか。
※私の考えは後日、改めて記事にする。
パワハラのケーススタディ
新人のA君は配属されてから半年経つが、まだミスが多い。ミスの内容は新人によくありがちな、コピーする部数が足りないとか、議事録に誤字脱字が多いといったところだ。先輩社員や課長が何度注意しても同じミスを繰り返すため、徐々にA君は周囲から浮いていった。
課長であるBは、Aのミスが多い事を課の週次ミーティングで何度か指摘していた。
指摘する際の口調は厳しく、時には「これで何回目だ!」と怒鳴る事もあった。
Bは教育係である先輩社員Cの指導に問題があると考えていたが、Aの前でそのことについて直接触れる事はしなかった。CはAが帰宅した後、指導方法についてBへたびたび相談していた。
そんなある日、某案件でA君は会社に損害を与えるようなミスを犯してしまった。そのとき、Bは「馬鹿野郎」「やる気がないなら帰って良いぞ」と普段よりも強い口調で言った。
それ以来、A君は休みがちになり、ついに退職した。その後、会社に損害賠償請求を行った。
【A君の言い分】
会社に損害を与えるようなミスをしてしまったことは素直に申し訳ないと思っている。
事ある毎に叱責を受け、B課長に会うのが怖くなり、いつの間にか会社に行くのが怖いと思うようになった。
B課長はミスを叱責するだけで、改善について指導する事はしなかった。
【B課長の言い分】
A君の指導は先輩社員であるC君に任せていた。
何度かミスを叱責した事はあるが、他の課員にも同様の口調で言っており、それでこれまで特に問題はなかった。
教育係であるC君とは何度も指導方法について話し合っており、問題ないと思っていた。
セクハラのケーススタディ
Xさん(男性)は勤務歴10年でこの春に異動をした。異動先の部署は仕事の内容がこれまで経験してきた内容とは全く異なっており、一日も早く業務を覚えようとモチベーションが高かった。
異動先の課は男性ばかりで、飲み会の参加者はほぼ毎回男性のみであった。
異動から1週間ほど経ったところで、Xさんの歓迎会が行われた。参加者は全員男性だった。課長の横に座ってしばらく談笑していたのだが、課長から
「そういえばXさんは結婚しているよね?最近夜の方はどうなの?笑」
と言われた。その場は笑ってごまかしていたが、周囲からは「なんだよ〜ノリが悪いぞ〜 笑」とヤジが飛んできた。
後日、課長は人事部よりセクハラについて話がある、と言われた。
【Xさんの言い分】
課長が積極的に話しかけてくれていたのは嬉しかったが、猥談は苦手で、周囲からのヤジにひどくショックを受けた。
こんなことで課になじめなくなり、仕事に支障をきたしてしまって残念だ。
【課長】
あの程度の猥談、しかも参加者は男性だけだったのだから、何も問題ないと思う。
Xさんは笑っていたし、あの後も二次会まで一緒に行った。
その後の仕事について、何か支障があるようには思えない。