ネットワークエンジニアに限らず、図で物事を説明したり整理したりすることは非常に効果的だ。自分の理解度がわかるし、相手との認識合わせにも便利だ。
ネットワークでは、論理的な構成と物理的な構成が必ずしも一致しないし、最近ではクラウド化、仮想化がすすんでいるため、ますます図が重要になる。
コンフィグがあれば、そこから構成図を頭に浮かべることができるが、クラウドサービスを使うと、コンフィグが見れないことが多い。また、ネットワークを仮想化すると、コンフィグを読み込むだけでも時間がかかる。
設計書等に残す「物理構成図」「論理構成図」はVisioなんかを使ってしっかり作り、かつ、将来の拡張に備えてメンテナンス性の高い図が書けると良い。
設計書があればポンチ絵なんかいらないのでは?という意見もあるだろう。
しかし、ちょっとした打ち合わせや、引き継ぎ、設計書の頭出しなんかでは「ポンチ絵」が役に立つ。ポンチ絵はホワイトボードや裏紙なんかにささっと書く。必要な情報だけを書くので、目的が明確になっていないと書けない。
絵心がなくても、丸と四角と矢印だけで表現できる。ネットワークスペシャリストの午後問題か、それよりもちゃっちい絵で十分なことが多い。
そういえば学生の頃、古文を勉強したときも先生からポンチ絵を書くように言われた。センター試験なんかでは古文の問題で、題名の後にどの場面かの説明があった。それと文中の名詞(人名や地名)を手がかりに、まずは場面を絵にしろ、というものだった。
これは結構役に立った。問題文の横に書いておくことで、採点後の振り返りで自分が思っていた場面と、実際の場面との差異が浮き彫りになる。大抵、点数が悪いときは登場人物と地名が間違っているものだった。
たかがポンチ絵、されどポンチ絵ということだ。