お金は銀行に預けるな?金融リテラシーの基本と実践? 光文社新書
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/11/04
- メディア: Kindle版
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本書は近所の図書館で投資本を探していたときに見つけた。
著者は銀行にお金を預けるよりも、金融リテラシーを磨いて資産運用をする時代になったと主張している。その理由は、以下の三つ。
・ワークワイフバランスのため:給与収入だけでは失業や休職時に生活が立ち行かない。
・労働条件の厳格化のため:ITの進展によって機械に仕事を奪われる。
・老後の資産のため:公的年金減額、または給付年齢引き上げが予想される。
金融リテラシーの重要性、基本原則の説明を最初の方で行い、中盤では「定期預金と国債の比較」や「株式」「為替」「不動産」「生命保険」の特徴を説明している。
さらに実践編として、初心者の内はインデックス投資信託を月々積み立てて、ボーナスが入ったらアクティブ投資信託にチャレンジする、ということが書かれている。個人的にはこの辺りは賛同できない。
初心者だからインデックス、少しなれたらアクティブ、という考え方は危険だ。投資をする際は「許容できる損失額」、「投資対象のリスク・リターン」を明らかにしてから行うべきだ。経験だけで投資対象を選択すると痛い目を見る。
最終章では金融リテラシーを今後は学校教育で行うべきだという主張が展開されている。確かにリボ払いの恐怖を家庭科できっちりと教える、などは大切だ。だが、教員に教える能力が付くには時間がかかるだろう。
もしかしたら最終章は、著者のような人が講演をする機会が増えることを期待して書いたのかもしれない。